2008-11-23から1日間の記事一覧

漱石『こころ』

これを読んだのは何度目か分からないが、ただ圧倒されるばかり。他の長編をかなり読んでから読むと、その主題がさらに切実に迫ってくる。これは名作とか傑作とかいう通俗的観念には到底収まりきらない恐るべき小説。 文体は澄んで、端整であり、力に満ちてい…