はろぶろ。の、いぬいぬさんへの返信

はろぶろ。[column]オタクとサブカル に、つけさせていただいた、コメント欄でのやりとりの続きです。


以下、取りとめなくて申し訳ないのですが、いくつかのメモを。

サブカルチャーについて

wikipediaから引用します。(安易ですみません^^)
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%B5%E3%83%96%E3%82%AB%E3%83%AB%E3%83%81%E3%83%A3%E3%83%BC


欧米ではむしろ、社会の支配的な文化(メインカルチャー)に対する、マイノリティの文化事象を指す言葉として使われている

「サブ」とは、社会的マジョリティの文化・価値観から逸脱した、エスニック・マイノリティやストリートチルドレン、ゲイといった「下位集団」のことであり、メディア文化以外の価値観、行動様式、話し言葉など、本来の「文化」に近い意味でサブ「カルチャー」といわれる。欧米の研究では日本のサブカルチャーは、サブカルチャー研究の領域というよりも、むしろ「メディア文化」研究の領域に含まれる。

 「エスニック・マイノリティ」の文化をサブカルチャーと呼ぶのが、欧米での通常の用法であれば、黒人文化は、まさしくそれに該当するでしょう。
 日本の、琉球文化(は、むしろ地域文化かも?)や、アイヌの伝統文化も、それに該当すると言えそうです。

 また、斎藤美奈子は『文壇アイドル論』のなかで、「少女小説(やコバルト文庫)などの少女限定文学こそ、世界的なサブ(副次・傍流・地下・格下・被差別)カルチャーと呼ぶべき」という趣旨を述べています。卓見だと考えます。

 (先日のコメントで、わたしは「黒人文化(下位文化)」と書きましたが、「下位文化」はsubcultureの直訳であることがご理解いただけると思います)

 さらにwikipediaから引用します。


1980年代に入ると、ニュー・アカデミズムが流行し、専門家以外の人間が学問領域、特に社会学や哲学、精神分析などの言葉を用い学際的に物事を語る様になった。サブカルチャーという言葉もこの頃日本に輸入され、既存の体制、価値観、伝統にあい対するものとして使われた。これらの流れは多くの若い知識人や学生を魅了し、「80年代サブカルチャーブーム」と呼ばれる流行を作り出した。この頃のサブカルチャーは現在よりも多くの領域を包含し、漫画、アニメ、ゲーム以外にも、SF、オカルト、ディスコ、クラブミュージック、ストリートファッション、アダルトビデオ、アングラなどもサブカルチャーと見なされていた。しかし、80年代サブカルチャーに共通していえることはマイナーな趣味であったということであり、この段階で既に本来のサブカルチャーの持っていたエスニック・マイノリティという要素は失われていた。

……

本来のカルチュラル・スタディーズにおけるサブカルチャーは民族や階級に関連した政治的色彩を帯びたものであった。1980年代に一世を風靡した日本のサブカルチャーはそこから政治色を取り除き、純粋に趣味の領域へと濾過されたものである。

 ここでいう「80年代サブカルチャーブーム」こそが、いま流通する語「サブカル」の内実なのではないか、と思われます。従って、欧米の一般的用法のsubcultureとは区別するべきであるように思われるのです。



カウンターカルチャー(対抗文化)について

http://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%AF%BE%E6%8A%97%E6%96%87%E5%8C%96
↑あまり役に立ちませんが(笑)引用。


カウンターカルチャーは伝統的・支配的な文化に対抗する文化という意味で、1960年代〜1970年代にかけて、よく使われ、狭義にはヒッピー文化に代表されるものである。1990年代には、オルタナティブカルチャー(オルタ・カルチャー)という言葉も使われている。

 いぬいぬさんの仰るとおり、日本においても、まさしく60年代の学生運動周辺の文化は、対抗文化と呼べるものであるようです。世界的な「青年の異議申し立て」と連動していた、と言えるのでしょう。

http://www.fashion-j.com/mt/archives/001532.html
によると……


カウンターカルチャー【counterculture】

 カウンターカルチャーとは、ある社会に支配的にみられる文化に
 対し、その社会の一部の人々を担い手として、支配的な文化や体
 制を否定し、敵対するような文化のことをいう。

 1960年代のアメリカで、最も盛り上がりをみせた。サブカル
 チャー(subculture)ともいう。若者文化・都市文化など副次的
 な文化のこと。

 これは名の通った国語辞典に典拠を求めているので、わりと一般的な解説と言えそうです。

 ☆「80年代のアイドル歌手はカウンターカルチャー色を強めた」という話題について
 不良文化(と呼べるかどうか…)を、大人への反抗という観点から対抗文化と言うことも、あるいは可能かもしれません。が。
 それは、むしろ大人の文化への依存によって成立する「子供の甘え文化」とも言えそうに思います。
 ある時期、そういう若者の価値観(?)が「商品になる」と判断されて、商品化された(例:尾崎豊など(?))ということは言える様な気がしますが。



またwikipediaから引用。「大衆文化」とは?

http://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%A4%A7%E8%A1%86%E6%96%87%E5%8C%96


大衆文化(たいしゅうぶんか)とは、ハイカルチャー(文学、美術など)に対して、一般大衆が広く愛好する文化のことである。英語のmass cultureに相当する。


大衆文化の例

* 歌謡曲・ポピュラー音楽
* 大衆小説・時代小説など
* マンガ・アニメ
* テレビゲーム

 ここでは、「歌謡曲・ポピュラー音楽」は大衆文化に位置づけられています。アイドル歌謡も含まれると思われます。


 そして「ポップカルチャー」とは?

(ちなみにwikipediaポップカルチャーを検索すると大衆文化に飛ばされます。同じことを指す、と言うことでしょう)


 いぬいぬさんのコメントへ。


ハロプロサブカルの関連性は希薄そうなので、

 仰るとおりと思うのですが、僕個人は「モーヲタとは?」という問題から遡って、「オタクとは」→「オタク文化サブカルの違いとは」という感じで、遡及してきてしまい、いま、その途中で息切れしております(爆笑&号泣)

 個人的な考えですが、アイドルはモーニング娘。も含めて、大衆文化的にも、「サブカル」的にも、オタク文化的にも受容されてきており、それぞれの受容の仕方が、異なりつつ、重畳的に存在しているように思われます。

 ま、自分でも、まだ、整理がつかない問題です。
 基本的には「アイドル」は大衆文化 mass culture に含まれるとみていいように思われます。